主催:三種町・NPO法人一里塚・東京八竜会
協力:認定NPO法人ふるさと回帰支援センター
三種町で推進している「定住促進プロジェクト事業」の一貫として、今回の体験ツアーは〜早春の秋田が呼んでいる〜郷土の歴史や文化、美しい大自然を満喫しよう!との企画で、三種町や周辺の自然、文化、農村体験に触れることにより、より郷土を愛する心を育み、ふるさとへの定住意識を高めることを目的に行われました。関東方面から15名、北海道から2名、仙台から1名の計18名の参加で、2月29日の夕方に砂丘温泉「ゆめろん」に集合し、佐藤町長とNPO関係者の歓迎を受け2泊3日のツアーがスタートしました。
主なスケジュールは
など、三種町の全体を知ることが出来る少々過密なツアー内容でした。
大山家住宅は持ち主である畠山耕氏の案内で、江戸時代末期の高度な構造技法で建設された「中門造り」住宅の内部を見学し、当時の豪農の生活様式がしのばれるものでした。実際に住んでみたいとの人もいました。 山本ふるさと文化館は、町の展示会や発表会などに使用されている施設で、中には平成14年に制作された巨大なパッチワーク緞帳と本庁出身で世界的創作舞踏家・石井漠のメモリアルホールのある文化館でした。 琴丘歴史民族資料館は、縄文時代の海浜集落のものと見られる遺物が出土した高石野遺跡の展示があり、八郎潟の周辺に住んでいた縄文人を創造させる資料館でした。
山本ふるさと文化館 (パッチワーク緞帳) |
琴丘歴史民族資料館 |
大山家(内部) |
道の駅「サンバリオ」で本ツアー待望の食の体験に入ることになりました。 ここでは、だまこもち作りを体験し、じゅんさい鍋を味わうことになっていましたが、時間が足りず、工藤浩悦氏から詳しい作り方を教わって、食べる方で楽しみました。 参加者の方で、帰宅後に再度注文をして知り合いの方々にも味わってもらったとの知らせがありました。
工藤浩悦氏の説明 |
じゅんさい鍋の昼食 |
冬のツアーといっても、三種町にはほとんど雪がないので酷寒の大自然を満喫するために海抜1454mの森吉山に足を伸ばしました。途中に乗車したガイド・柴田誠氏から「またぎ」についてのお話に感動し、ふもとのスキー場から標高1200mまでゴンドラで上りました。そこは吹雪のど真ん中、参加者夫々が防寒着に身を包んで、「神秘の世界」の樹氷群に向かって進みましたが、記念の写真を撮るのが精一杯で途中で引き返しました。 山頂駅の樹氷総合案内所にて暖を取りながら、やまの案内人・生田嶋照雄氏から樹氷のでき方や仕組みを教えていただき、自然の魅力に感動しました。 冬の秋田で感じたことですが、三種町は雪もなく秋田県の《ハワイ》のように暖かい地域になったのかと思いました。これも地球温暖化の一現象でしょうか。
柴田誠氏の説明 |
森吉山の樹氷群 |
寒い森吉山から暖かい温泉「ゆめろん」に戻って、夕食をとりながら、NPO法人一里塚の主催によるUターン者との懇談会を開催しました。既にUターンしている方々の仕事や生活状況など、率直なお話しを聞き、移住する場合の考え方や環境への対応などについて、時の経つのを忘れて懇談が続きました。
Uターン者との懇談会 |
Uターン者との懇談会 |
住民の減少している鵜川の沢目地区で、地域を盛り上げようとの計画で取り組んでいるNPO関係者による、十八坂村住民との冬の食作り・とうふ作り・納豆作り・味噌作り・なた漬け作り・手打ちそば作りなど、住民に教わりながら汗を流して食作りを体験しました。 ここでは、長い間住んでいる人たちと会話を交わすことによって、三種町の生活習慣や人間性を理解することが出来、昼食と体験ツアーの醍醐味を味わうことが出来ました。
十八坂の生活館にて |
十八坂の生活館にて |
十八坂で手打ちそばを満腹にした後、食の安心・安全を掲げて売り上げ県一を誇るドラゴンフレッシュセンターなど、三種町の直売所を訪ねて、本ツアーの思い出を含んだお土産を手一杯買い込みました。
移住・定住促進への足がかりとして、現在三種町で空き家になっている住宅を視察に行きました。数箇所の宅地付住宅を見て、首都圏では想像も出来ない宅地面積と大きな建物に驚きの声があがりました。
中には、三家族が一緒に住んでも余裕のある物件に移住への関心が高まりました。
清水佃煮商店にて |
空き家視察 |
昨年2月に三種町ふるさと回帰(Uターン)相談会を開催してから、NPO関係者の継続した活動の成果としてようやく空き家の契約が決まり、町ふるさと回帰支援センターの会長・清水昭徳氏から浜田出身の米川良春さんに移住第1号として、家の鍵が手渡されました。
鍵の手渡し |
セレモニー参加者 |